サイコロバトルカードゲームは、A4一枚を印刷して、サイコロで戦う対戦ゲームです。
いちばんの特徴は、カードが用意されていないことです。
HPも、攻撃も、特技も、決められたポイントの中で、子供が自分で配分して作ります。
このゲームでは、お金を出しても強くなりません。
カードの中で割り振る数字の上限が決まっているので、誰が作っても、同じ枠の中で勝負します。
強さは、限られた数をどう配るかという工夫で決まります。
だから、できあがるのは、世界に一枚、自分だけのカードです。
サイコロバトルカードゲームで伸びる力
| 伸びる力 | 中身 |
|---|---|
| 考える力 | 限られたポイントで、何を優先するかを決める |
| 算数の感覚 | HP・攻撃・回復の数字を計算して配る |
| 戦略 | 勝ち筋を考えて、配分と出目を組み立てる |
| 確率の感覚 | サイコロの出目を見越して、6マスに配置する |
| 計画性 | チャージなど、数ターン先を読んで動く |
| 読解力 | 複雑な説明書を読んで、ルールを理解する |
| 国語 | ルールや特技を、言葉で正しく扱う |
| 想像力・発想力 | キャラクターや、特技の組み合わせを思いつく |
| ネーミング | カードや技に、自分で名前をつける |
| 図工・物作り | 書いて、描いて、カードを形にする |
| 物語を作る力 | FTに、キャラクターのストーリーと個性を書く |
| 自己責任 | 作った人として、自分の名前を載せる |
| 愛着 | 自分だけの一枚に、情がわく |
| 自信 | 下手な絵でも、勝てばヒーローになれる |
| 伝える力 | 自分のカードの特技を、相手に説明する |
| すり合わせる力 | 決まっていない部分を、相手と決める |
一つの場面で、いくつもの力が同時に動く
一つの力が、一つの場面に対応しているわけではなく、場面に応じてで複数の力が同時に動き、同じ力が、別の場面にも何度も出てきます。
| 子供がやっていること | そこで動く力 |
|---|---|
| 決まったポイントを、HP・攻撃・特技・回復に配分する | 算数、トレードオフの判断、戦略、考える力 |
| 出目1〜6に、攻撃や回復をどう置くか決める | 確率の感覚、戦略、先を読む力 |
| 8つのタイプから特技を選び、リスクとリターンを比べる | 判断力、戦略、計画性 |
| キャラクターの名前・絵・物語(FT)をつくる | 想像力、発想力、ネーミング、図工、物語を作る力 |
| 説明書を読んで、複雑なルールを理解する | 読解力、国語 |
| 自分のカードの特技を、相手に説明する | 伝える力、国語 |
| 「あとはご自由に」の部分を、相手と決める | すり合わせる力、コミュニケーション |
| カードに自分の名前を載せ、作品として完成させる | 自己責任、愛着 |
お金では、強くできない
世の中のカードゲームの多くは、お金を出して強いカードを買えば、強くなれます。
いわゆる大人買いですね。
このゲームは、そうしていません。
3種類のレアリティがありそれぞれに上限が決まっていて、買って増やしたり、ルールを増やして300や500の強いカードは作れません。
もし、数字を大きくすれば強さがどんどん上がっていき、インフレを起こしたゲームになります。
そういうゲームは、最後は「課金して強ければいい」になって、つまらなくなります。
販売側の戦略としては正しいですが、買えば勝てる遊びには、工夫が要りません。
決められた数の中だからこそ、どう配るかを考えます。
HPを高くすれ攻撃に割り振るのことができなくなります。
強い特技を入れればHPが下がる。
全部は強くできないから、何を優先するかを選びます。
この、限られた枠の中でのやりくりが、工夫と創造性を磨きます。
そして、お金では買えない、自分だけのカードが生まれます。
どんな子でも、ヒーローになれる
強さのバランスは、調整してあります。
だから、勝ち負けは、最後はサイコロの運で決まります。
これは、わざとです。
絵が上手い子だけが勝つのでも、計算が得意な子だけが勝つのでもありません。
下手な絵のカードでも、勝てば「スゲー」となります。
どんな子でも、一律に、ヒーローになれます。
絵が上手い子は上手いなりに、苦手な子は苦手なりに、自分の個性のまま参加できる。
上手い下手で序列がつかないところが、この遊びのいいところです。
いちばん書いてほしいのは、FT
このゲームで、いちばんおすすめしたいのが、FT(フレーバーテキスト)です。
普通のカードゲームでは、こんなことは考えません。
だって売られているものはもうキャラ設定が製作者側で決められています。
けれどこのカードには、キャラクターの由来や、どんなことをしているか、その子だけの物語を書く欄があります。このキャラクターは何者で、どんな個性を持っているのか。それを考えるのが、楽しいのです。
強さは数字で決めますが、物語は、その子だけのものです。
同じ強さのカードでも、物語が違えば、まったく別のキャラクターになります。
FTは、自分だけの世界を、一枚のカードに込める場所です。
名前を載せる、ということ
カードには、作った人の名前を書きます。
これは、自分が作ったものだと、名前で引き受けることです。
自分の作品に、自分の名前を出す。
その小さな責任が、自分のカードへの愛着につながります。
そして、著作権という意味を浸透させ、当人同士で、トレードしたりとか。
誰かの手に渡ったとき、そのカードを作ったのは誰なのか。名前を残すことで、人気クリエイターや、リスペクトが生まれることもあるかもしれませんね。
子供には、効果を言わないでください
子供に「これで考える力が伸びるよ」と伝えると、遊びは課題に変わり、手が止まります。
伸ばそうとしないことが、いちばん伸びます。
勝ち負けと、自分のカードだけを、楽しんでもらってください。
印刷すれば、無限に作れますから。
一生の、宝物に
決められた数の中で工夫した強さ、自分で考えた物語、そして自分の名前。
一枚のカードに入っているものは、全部、その子の手から出たものです。
僕の願いは、これが、ただの遊びで終わらないで、何年も経って見返したとき、あの頃の自分が作った一枚が、そこにある。大人になっても残る、その子だけの宝物に。
そういうカードに、なってくれたらと思っています。
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