スポーツで上手になりたいとき、いきなり試合には出ません。素振りで基礎を固め、練習試合を重ねてから本番に臨みます。

ところが仕事になると、練習をせずに本番に出ることがよくあります。初めての商談や報告、電話応対。準備は頭の中だけで、声に出したことは一度もないまま本番を迎えます。

スポーツは練習してから試合に出るが、仕事はいきなり本番に出ることが多いことを示す図

頭で分かっていても、口は動かない

話す内容を分かっていることと本番で言えることは、別のものです。

頭の中では言えるつもりでも、声に出すと言葉の順番に迷い、相手の反応に慌てます。それは、言う練習をしていないからです。一度でも声に出しておくと、本番での詰まり方は大きく変わるでしょう。

ロールプレイングの進め方

本番の前の練習として、相手役を立てて本番どおりに演じてみる方法を、ロールプレイングと呼びます。進め方は、次の四つです。

要点を決め、相手役を立てて通し、詰まった所を書き出し、直してもう一度通す、ロールプレイングの4つの手順
  • 言うことの要点を決める:全文を書かず、伝えることを三つほどに絞る
  • 相手役を立てて、本番どおりに通す:途中で止めずに、最後まで通す
  • 詰まった所を書き出す:言葉が出なかった所、相手の質問に答えられなかった所
  • 直して、もう一度通す:一度目と二度目で、どこが変わったかを見る

相手役は、本番の相手に近い人にお願いしてください。お客様役なら、きつめの質問も一つ入れてもらうと、本番で慌てにくくなります。

練習で、やってはいけないこと

練習の場が、人を追い詰める場になることがあります。気をつけたいのは、次の三つです。

  • 大勢の前でさらさない:慣れないうちは、少人数で行う
  • 台本の丸暗記を求めない:言い回しを覚えるより、要点を自分の言葉で言えるようにする
  • できなかった所を責めない:練習で詰まるのは、本番で詰まらないためのもの

練習で詰まった所が見つかったなら、その練習は役に立っています。

型を守ってから、崩していく

最初は、先輩の言い方や決まった流れをなぞるところから始めるのが近道です。なぞっているうちに、自分に合う言い方が見えてきます。慣れてきたら、相手に合わせて流れを変える。型を守り、崩し、離れていく流れです。

職場で考えると

練習の場は、教える側がつくるものです。

新人が初めて電話に出る前に、先輩がお客様役になって一度練習する。初めての報告の前に、上の人に向けて一度通す。本番の前に一度通しておくだけで、本人の不安は小さくなり本番の失敗も減ります。

まさのり君

練習する時間があったら、本番で覚えたほうが早いと思っていました

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まとめ

スポーツでは練習してから試合に出るのに、仕事ではいきなり本番に出ることが多い。頭で分かっていても、口は動きません。要点を決め、相手役を立てて通し、詰まった所を直してもう一度通す。練習の場で人を追い詰めない。

次の本番の前に、一度だけ、声に出して通してみてください。

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