車を売る仕事をしているとします。話を聞いてくれそうなのは、車を持っていない人とすでに持っている人のどちらでしょうか。

持っていない人のほうが、これから買う人に思えるかもしれません。ところが実際に話を聞いてくれるのは、持っている人のほうです。

持っている人は、必要をもう知っている

車を持っている人は、自分の暮らしに車が要ることをすでに分かっています。だから買い替えや次の車の話に、耳を傾けてくれます。

持っていない人は、今は車が要らないと考えているのかもしれません。この人に車の良さを話しても、まず届かないでしょう。話すなら、車がある暮らしの必要からです。

車を持っている人と持っていない人の、話の聞き方の違い

保険も同じです。ほとんどの人が何かの保険に入っているので、新しく売る相手はいないように見えるかもしれません。けれども、入っている人は「保険は要る」と分かっている人です。中身を見直す話なら、聞いてくれるはずです。

見込み客の、三つの条件

これから買ってくれそうな人を、見込み客と呼びます。見込み客かどうかは、次の三つで見分けると分かりやすくなります。

接点がある、必要を感じている、払える、の三つがそろった人が見込み客
  • 接点がある:一度でも、こちらと関わったことがある。問い合わせた、資料を受け取った、店に来た
  • 必要を感じている:それが自分に要ると分かっている
  • 払える:お金や時間を出すことができる

名簿に名前が載っているだけの人は、まだ見込み客ではありません。三つのうち、一つもそろっていないからです。

接点のつくり方は、三つ

接点をつくる方法はいろいろありますが、分けると三つになります。

  • 自分で動く:会いに行く、紹介を頼む、集まりに出る
  • 人に頼む:お客様を知っている人に、つないでもらう
  • 道具を使う:ホームページ、記事、チラシ、無料の資料

どれも相手が自分から手を挙げられる形にしておくことが大事です。こちらから一方的に売り込むより、相手が選んで近づいてくれたほうが、話は進みます。

接点のない人に、一斉に売り込まない

見込み客を増やそうとして、名簿を手に入れて片っ端から連絡する。相手は必要を感じていないうえに、こちらを知りません。売り込みとして受け取られ、二度と話を聞いてもらえなくなります。

メールで広告を送るときは、決まりもあります。送ってよいのは、あらかじめ受け取ることに同意した人や、自分からメールアドレスを知らせてくれた人です。詳しくは、忘れられないための接点|リピーターを増やす考え方に書いています。

職場で考えると

この考え方は、職場で新しいやり方を広げるときにも使えます。

新しいやり方を説明するときは、すでに似た工夫をしている人や今のやり方に困っている人に、最初に話すとよいでしょう。その人たちは、変える必要をもう分かっています。

まさのり君

全員に一度に説明したら、誰も動かなかったんです

一度でも自分でやってみた人ほど、次の教えが入ります。まずは三つの条件がそろっている人から始め、うまくいった話をまわりに広げてもらってください。

この記事と一緒に使える型

まとめ

話を聞いてくれるのは、すでに必要を感じている人です。見込み客は、接点があり、必要を感じていて、払える人。接点は、自分で動く、人に頼む、道具を使うの三つでつくれます。接点のない人に一斉に売り込むのはやめて、相手が手を挙げられる形を用意する。

次に新しいことを広げるときは、まず誰がもう必要を感じているかを探してから始めてください。

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